こんにちは北辺です。
遠方から応援メッセージを添えてWEBで注文してくれる人もいて、嬉しいです。ありがとうございます。朝の焙煎所の1日について。

朝、最初のご褒美

朝起きて、朝食を済ませて店に向かう。朝はスタッフの誰よりも弱い。しばらく何も考えられないので、早めに店に着いてまずコーヒーを淹れる。朝の一杯ってなんでこんなに沁みるんだろう。。

甘い匂いの道標

すぐ飲み終わってしまったカップを置いて、さあ仕事。毎回豆を焼く条件を揃えるために室温を一定にする。焙煎機に火を入れて、順番に焙煎していく。焙煎中は、排気や火力をこまめに調整して、それぞれの豆のキャラクターをを引き出しつつ、タビノネらしい丸みを帯びた甘い口当たりになるよう味作りをする。焙煎が終了したら豆をザーッと焙煎機から飛び出し、店内に甘い香りがぶわーっと立ち込め、外の煙突からも甘い香りが放出される。これがほんとにたまらなくいい匂い。その日2回目のご褒美。 「すごく甘い香りがしたから立ち寄ってみました」というお客さんも嘘のようだが本当に多い。住宅街にあるタビノネの唯一の道標かもしれない。
焼きたての豆は美味しそうだけど、その日は味が尖っていて飲めない。その日焼いた豆はスタッフ達と熟していないコーヒー豆(欠点豆)がないか一つ一つ取り除いていく。ピーク時には1日に40キロほど焼く日もあるけれど、この仕事は欠かせない。このひと手間が美味しさに繋がる。

正解は変わらないこと

豆の選別が終われば、次はスタッフ達と味を確かめる。データ通り焼けても、前回と同じ仕上がりかはまだわからない。気温差があったり条件が変わる日はちょっとどきどきする。 カッピングという方法で、粉に湯を注ぎ、上澄みだけをシュッと勢いよく吸い込む。「変わってへん。よかった」と安心しようやく焙煎が終わった気持ちになる。 味覚を育てるのは何度もカッピングを繰り返すことが大切。
ドリップもカッピングも未経験だったスタッフは半年たった今、7種類全てのシングルオリジンの銘柄を言い当て、味の表現ができるようにまでなった。継続は大切。

 

 

送るものじゃなく贈り物

あとは開店までWEBの梱包と発送の準備をする。 カフェオレベースは割れないように包んで、レシピを添えて。豆は焙煎したてのものを箱に入れて、農家さんの情報が載ったカードを差し込む。 珈琲やお菓子、器具など、タビノネが送るもの全て「贈り物」だと思ってねと伝えている。届く人の顔を思い浮かべて。資材はなるべくエコに。
焙煎所の仕事は人目につかない地味なものが多い。1日何時間もハンドピックをする日もあれば、1つのコーヒーの味を決めるために、何度も焙煎機を回しカッピングを繰り返す日もある。
そしてコーヒーが決まったら、今度はどうやって届けるかを頭を悩ませながら考えるのが仕事だ。 先週リリースした新企画「おうちでタビノネ」の内容は実はスタッフの発案。 「こんな時だからこそおうちで心が安らぐ企画を」とセットを組んで、ありがたいことに今までの企画で1番人気になった。うちのスタッフ達は本当にすごい。
新型コロナの影響で例外なく店舗のお客さんはグンと減り続けているが、「ここがなくなったら困るので」といつもより少し多めにささっと買い物をしてくれる常連さん達や、遠方から応援メッセージを添えてWEBで注文してくれる人もいて、本当にありがたい。愛でタビノネは成り立っていると日々感じている。 私たちも変わらずコーヒーを焼いて届け続けよう。どこかで朝のご褒美を待っている人がいるかもしれない。

 

Profile

タビノネオーナー焙煎士 北辺 佑智 1991年生まれ 滋賀県出身
2017年珈琲焙煎所旅の音、2019年MAMEBACOをオープン。 焙煎士としてタビノネ の全てのコーヒーを焼いている。 生産地に通い、よりよい一杯を届けるために各地で活動中。 美味しいコーヒーは人を幸せにすると本気で思っている人。